美容外科の人気の一つは脂肪吸引だ。おなか、太もも、顔などの余分な脂肪を掃除機のように吸い出す。形はよくなり、普通のダイエットのようにすぐ元に戻らないのがいい。
ただし、トラブルも少なくない。やり方がまずいと凸凹になる。まれには出血多量、肺そくせん、感染、内臓を傷つける、麻酔などで死亡事故もある。「貧血や糖尿病、心臓病の人は危険がある。一般的にも3キロの吸引が限度」と、セブンベルクリニック(東京都港区)の渡部純至院長。
脂肪吸引の歴史は意外に古い。1921年、最初に太ももの脂肪をかき出してもらったフランスのダンサーは血管の傷から片足を失う結果になった。安全になるにつれ6、70年代から欧米に広がった。日本の先駆者の渡部さんは81年から始め、日本はもちろん、アジア各国の医師に教えた。
先が丸い横穴つきの細い管を皮下に入れ、脂肪を砕きながら吸引する。医師には結構な力仕事だ。そこでモーターで管を動かしたり、超音波で脂肪を砕いたり、出血を防ぐ血管収縮剤を使ったり、凸凹になりにくい吸引法などの技術開発が進んでいる。 |